わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「産休の先生の代わりに来てるイケメンインストラクターって、冬以だったんだ」


バツの悪さに動揺して、どうでもいいことを口走ってしまう。



「うん。『イケメン』かどうかは知らないけど」


戸惑いがちに頷いて、冬以は照れくさそうに苦笑した。



「何、その謙遜? あんだけ女子たちに騒がれといて、白々しい」


思わず突っかかれば、冬以はプッと吹き出し、肩を揺らして笑う。



「何が可笑しいの?」


益々イラッときて、刺々しく問えば、


「相変わらずやさぐれてんなぁ、ほのか。全然変わってなくて安心した」


至って穏やかなまま、ほんのり指摘を含んだ言葉を返された。



「せっかく久々に会えたのに、あんま邪険にすんなよ。地味に傷付く」


などと言いつつも、冬以の表情は愉しげだ。


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