わたしとあなたのありのまま ‥3‥
冬以は――

私たちが仲直りできるように、わざと田所を挑発するような態度をとったのか……。



なんてイイやつなんだ、冬以。

君の厚意、決して無駄にはしないぜ。



田所が、すかさず背後から私を抱き締める。でもそれはとてもさり気なくて自然で。

改めてこの幸せを噛み締め、私の頬がダラッと緩んだ。



多分、今の私、とんでもなくみっともない顔をしているだろうけど、そんなのもうどうだっていいんだ。



「冬以、ありがとう」


真心込めて口にした感謝の言葉。



うん、実に清々しい気分である。

一時はどうなるかと思ったけど、何だかんだ全部、一気に解決してしまった。




――と思ったんだけど……。


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