わたしとあなたのありのまま ‥3‥




私のナビゲーションで学生御用達のリーズナブルなお店へご案内。



本当にここでいいの? と不安げに尋ねる冬以に、お洒落な店は気後れするからと強く主張し笑って見せた。



冬以と一緒に居ると楽しい。それは否定できない。


でもそれは恋とか愛とかではなくて。


それなのに、私に向けられる冬以の視線はジリジリと熱い。その温度差に、少しだけ居心地の悪さを感じた。





一時間もしないうちに顔が有り得ないぐらいに火照ってきた。

なんだか視界もぼんやりして、猛烈な眠気に襲われる。



ノンアルコールを注文したはずが、間違って同じ名前のカクテルがテーブルに届いたに違いないと、店員を呼ぶボタンを押そうとする私に、

「お酒弱い人ってノンアルコールでも酔うって聞いたことあるよ?」

宥めるように言って、冬以は私のカシスオレンジを横からヒョイと持ち上げた。


そうしてそのままグラスに口をつけ、コクッと小さく喉を鳴らす。


< 244 / 340 >

この作品をシェア

pagetop