わたしとあなたのありのまま ‥3‥
苦しい。でも案外逞しい両腕の中に閉じ込められていて、身動きが取れない。



やがてその締め付けが、ふっと緩んだと思ったら、

「ほのか、おはよう」

挨拶を口にしながら、冬以が私の顔を覗き込む。


いや違う。これは……。



躊躇うことなく隙間を埋めようとする唇に、頭の中は大パニックだ。けれど咄嗟に防衛本能が働いて、重なる直前に冬以の口を右手で塞いだ。


冬以のキスを受け止めた手。その甲に私は口付けてしまう。



「ほのか?」

目の前の冬以が、不思議そうに小首をかしげた。


その余りの近さに、自分の口を塞いだ手を外すことができない。



「あの、冬以? 今、しようとした?」

手の甲に口付けたまま問えば、「何を?」と穏やかに聞き返された。



「何をって……キス……」


「うん」


少しも悪びれることなく頷いた冬以。パッと花が咲いたように微笑んで。


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