点零
普通。

私にとって、
求めるものだった。

周りは、
彼氏くらい当たり前にいたし、
いなくても
何か買ってくれる男はいた。

私だって、
送迎の男くらいつかまえれるわよ!

アッシーをゲットした気でいた。
成り行きで付き合った。
けれども、
囲碁が趣味とか、
おじいちゃんみたいだし、
大学も出ていた。
不思議な世界だなと思った。

どんな人にでも
何か過去があり、
共通点があったり、
私の心をひらく鍵を
持っている可能性がある。

囲碁をしてみようと思った。
囲碁って、
上達すれば、
優勝常連だった
おじいちゃんとも
対戦できるものなのかな?

私には、
夢があった。

普通の幸せな結婚をして。
普通の幸せを手にすること。
普通以上の
幸せにしてみせる。

それには、
今の彼氏さんなんかじゃ
ダメだった。
夜の仕事なんて。

そこは意外と普通に、
理想結婚相手を持っていた。
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