純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
「篠原さんの気持ち良さそうに寝ている顔を見ていたら……起こせそうになかった」


 ……はい?

 起こせなかった理由って、早く行かないと遅刻するなどの意味ではなく、純粋に寝顔を見ていたら起こせなかっただけですか、そうですか。

 ちょっとでも桐生さんに同情した自分を殴りたい……!


「それじゃあ、着替えてきますね」


 着替えの服を持って洗面所に駆け込む。扉を閉めようとして、私はとあることを思い付いた。


「桐生さん」

「ん?」

「その……ついでにシャワーを浴びてもいいですか……?」


 鉄枷をつけたままシャワーを浴びたり、お風呂に入るのは、服が脱げないから不可能だけど、鉄枷を外してもらった今ならちょうどいいから、シャワーを浴びようと思い付いたわけだ。

 本当は夜に……晩ご飯を食べてからが好ましいのだけれど、いちいち桐生さんに鉄枷をつけたり外したりしてもらうのは……気が引ける。


「ああ。構わない」

「ありがとうございます、お借りします」


 許可がおりたので、私はさっそく服を脱いで浴室へと入った。

 ここに監禁されて早くも5日目。この浴室を使うのも、すでに何度目かになるのだけれど……。

 いつ見ても、広い。しかも綺麗で、汚れが1つも見当たらない上に、浴槽まで大きい。……凄すぎる。
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