ONLOOKER Ⅳ

CHAPTER:ⅡーⅡ



 ※※※


北校舎で一番部屋数が多いのは、二階だ。
つまり、今二階を調べている二年が、一番時間がかかるということになる。
それもあって、三人いる彼らが、そこの担当になったのだ。
三階にいた一年のマサトとナオ、一階にいた三年のシュンとユカリが、全ての部屋を調べ終わって二階に戻った時、ちょうど三人は、一番端の部屋に入ろうとしていた。

「一階はなにも」
「そうですか。三階は……特になさそうだな、その顔は」

ナツの言葉に、マサトとナオが頷く。
二階は、今いる場所の反対側から調べてきたらしい。
つまり、今入ろうとしている部屋で最後、ということになる。
もし七人以外に誰かがいるとしたら、この部屋に隠れている意外に可能性はないということだ。



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