気がつけば愛でした
静奈の心配は杞憂に終わった。
高柳の言葉通りだったのだ。
雨宮社長との面会はスムーズに、和やかに進んだ
「―…ではそのようにこちらも進めてまいります」
高柳が書類を手ににっこり微笑む。
雨宮社長も深く頷いた。
「高柳さんは頭の良い方ですね。話がとてもスムーズに進む。」
「お褒めに頂き光栄です。」
「これから期待していますよ」
「ありがとうございます」
雨宮社長に誉められ肩を叩かれる。そこに、雨宮社長に電話が入ったと秘書が呼びに来た。
「少し失礼します」と社長が応接室を出て行く。
その姿を見送って時計を見ると17時になろうとしていた。
思いの外、長く話をしていたようだ。
終わったらまた残業するのだろうかと、隣の高柳を振り返る。
すると―…
「高柳さん!?」
高柳がグッタリとソファーに寄りかかっていた。
辛そうに目を閉じている