気がつけば愛でした
え…、どういうこと!?
本当に何もなかったのか、だなんて…。
「何もない…ですよね?」
静奈は恐る恐る高柳を見上げる。
朝、服は着ていた。特に何かされたようには感じはなかったが…。
高柳は微笑みを崩さないまま、ソッと静奈の腰に手を回す。
「っ!」
ビクンと身体が小さく震えた。
嫌でも腰にあたる大きな手のひらを意識してしまう。
「身体…だるくなかった?」
「!!!!!?」
ええっ!?
うっ……嘘でしょう!?
あまりの衝撃に静奈は声が出なかった。
まさか…まさか…。
「うっ…な……えっ!?」
「俺だって男だからね。」