気がつけば愛でした
―――………
「え?高柳くんの様子?」
高杉秘書はキョトンとした表情で静奈を見た。
そして棚から書類を取り出してペラペラめくりながら首を傾げた。
「特に…いつも通りじゃないかな?俺が同行したときは変わった様子はなかったけど。」
「そうですか…。」
「どうかした?」
高杉秘書は顔を上げ、静奈を見る。
「あ、いえ…、ちょっと疲れてそうだったので。」
静奈はポツリと言った。エレベーターで別れたとき、高柳は静奈に“笑ってみせた”感じがしたのだ。
心配させないようにと。
「営業課には営業課の仕事があるからな。こっちは口だせないし。かといって、社長の仕事も進めなくちゃだしな…。」
高杉秘書はポツリと呟く
静奈は高杉秘書の言葉が気になった。
社長の仕事も進める?
やはり社長は本格的に高柳を右腕にするつもりなのかもしれない。