銀棺の一角獣
「――あなたにそれをお話しすることはできません――その理由を、あなたもご存じなのではありませんか?」

「話が違うな。ライディーアの王族は約束を違えることを何とも思わないらしい」


 侮蔑の笑みがライオールの顔を横切る。アルティナは、彼の頭の周囲に黒いもやのようなものがかかるのを見た。

 棺の封印を解こうとした、あの時に見たのと同じものを。


「それは困ったな」


 少しも困っていない顔でライオールは笑った。


「それではともに我が国に戻ってもらおうか。帰城後にゆっくり聞き出すことにするさ」


 ライオールは剣を抜いた。そしてそれを打ち振って命じる。彼も恐ろしいほどの勢いでアルティナに接近した。


「ライディーア女王を捕らえよ!」

「ルドヴィク! ミラール! マドレル! ヴァルガス! セサル! あなたたちに命じます!」

 まけじとアルティナも声を張り上げた。
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