銀棺の一角獣
 アルティナたちライディーア王族たちが、千年の間ティレルの棺を守り続けたように。

 ライオールたちディレイニー王族たちは、その身体の中に魔を封じ続けてきたのだから――他の人たちに知られることなく。


「お部屋を用意させていますから――明日にはキーラン様にお会いできると思います。どうぞ、おくつろぎください……たいしたおもてなしもできませんけれど」


 アルティナは、ライオールを用意の部屋に案内させると大きく息を吐き出した。ひとまずの山は越えた。

 これから先やらなければならないことはたくさんあるけれど、少なくとも戦争が終わったというのは一つの大きな区切りだ。

 ゆっくり眠ることができるというだけでも、気分がまったく違う。


「ティレル……どうしたの?」
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