君と杯を交わそう ~契約婚から築く愛~
車で30分、黄色の花を中心にした花達を持ってお墓参りに向かった。




「ここ?」
「はい。どうぞ」
「ありがとう」




お花を供えてお墓の前で手を合わせてくれる。




「終わりました?」
「うん」
「じゃあ、行きましょう」




少しだけ走った時、真司さんが訊いてきた。




「何を話したのか知りたくないの?」
「はい。挨拶ですから」
「そっか。お祖母さんの所にも行っていい?」
「もちろんです。でも、先にお昼にしませんか?」
「いいよ。何か食べたいものある?」
「いえ、お任せします。嫌いなものは特にありませんし」
「そう……。じゃあ、美味しいイタリアンのお店があるからそこにしようか?」
「はい」




そう言うと、真司オススメのお店へと車を走らせた。



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