漆黒のタクティック  【1巻】



「リュウ。ねえ、ジン達にも話しておかない?」
リズがそう、声をかけてくれた。僕は自分の口から3人に話した。
僕がどういう日々を送ってきたのか。
でも、3人は嫌な顔をなに一つ見せなかった。
「俺たちもそうなんだ。俺も、ウリッドも学校ではさこう見えてもいじめられてたんだ。」
と、ジンも心の中にある闇を。
「俺もさ、なんで学校なんて行かなきゃいけないんだろうってさ、行くの嫌だったことの方が多かったな」
と、ウリッドも。
「あたしも、皆から見たら強気な性格だと思われているけど、本当はいじめられるのが怖くて、強がってるだけなんだよね。ジンやウリッドに喧嘩売ってたのも、いじめられるのが嫌だったんだ」
と、アヤメも続けて言う。僕はきっとアヤメも僕と同じなのかもしれない。
「アヤメ……、大丈夫。私は、普段のアヤメで良いと思うよ?」
と、リズが言うと、アヤメも笑顔で


< 73 / 226 >

この作品をシェア

pagetop