Wild Rock
なぜ悪寒が走るのかわからなかったが、またにっこりと微笑まれるが、またしても悪寒が走る。
ルーシュは失礼とおもいつつ、はねのけてマリアの後ろに隠れる。
怪訝な顔をしながらルーシュに目をやると、脅えた顔で震えていた。
「どうした?」
「わかんねーけど、何かあの子ヤダ! 何か背中すっげえゾンゾンするっ!」
少女はその言葉を聞いて、大きな瞳から大粒の涙を流した。
「こらルーシュ! 女の子泣かすなんてサイテーよ!」
「そうだぞバカ犬! 鳴かすならベッドの上で鳴かすへぶっ!」
スパン!
「教育的指導! 字が違うし場所関係ないわよっ!」
卑猥な言葉を出したフェンリルに、脳天へと鉄扇を振り落とす。
また大きな声で泣かれ、四人は戸惑いを隠せない。
「うわああんっ! あんまりですわルーシュ様! こんなに貴方を愛していますのに~っ!」
『ルーシュさまあっ?!』
三人は驚いて叫びながらルーシュを見下ろした。