Wild Rock
「やっちまったな~。ったく、オーナーも片付けとけよな~。ビンなんか落として、ん?」
本の下敷きになっていた紺色の布。
「何だコレ?」
ちょっと重たいけど、さっき本と一緒に落ちてきたんかな?
本の奥に隠すとなると、男の血が騒ぐ。
「オーナーもやっぱ隠し事の一つ二つあんだな~。オーナーみたいなオトナは、やっぱあんなモンやこんなモンが??」
本当は見ちゃいけないんだろうけど、宝物を見つけた子供みたいに口笛を吹きながら、縛っていた革紐を解く。
「え?」
中身は血にまみれたダガー。
血の色はもう黒くなっていて、だいぶん前に使ったものだろうと思った。
「何で、こんなモンが? ん?」
ヒラリと四角い紙切れが落ち、床に落ちる前に空中で受け止め、それに目を落とした。
「こっ、これ!?」
俺はドタバタと書斎室から飛び出し、階段を駆け上がった。