Wild Rock


 下に下りると、もう二人は食事の取り合いをしていた。

 他の客の迷惑になるからと、ファブニルが困ったように宥めている。


 ガウン!


「ちったあ静かに食えねぇのか! このブタ野郎!!」

 銃をぶっ放され、回りにいた客までもが静かに大人しくなってしまった。

 この行動にも困ったものだが、ファブニルは小さく笑った。

「文句あるのか?」

 コーヒーを啜りながら言うと、ファブニルはティーカップを取りながら背もたれにもたれる。

「いいえ? あなたはやっぱりご主人様だなって、思っただけよ?」


「ケンカなら買うぞ」

「売ってないわよ! 褒めてんのよ!」

 引き攣り顔になりながらハムサンドを取り、マリアは持ってきてもらったバタートーストを頬張った。








- 必ず…必ずあなたを見つけるから……

 そのときまで…… -






 
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