Wild Rock


「愛しいルーチェ…。いえ、憎いルーチェ! あんたが教会から出さえしなければ、あたしはこんな醜い姿になんてならなかったのに!」

「…逆恨みもいいところだな…光りよ!」

 マリアの指輪が明るく光り、アマンダは目を眩ませた。

 マリアはそのままジャンプして三人の所へ着地するが、まだ回復していないのか、ふらついている。

「先代でさえ歯が立たなかった相手だぞ。あたしがいたって、何の役にも立たなかった…!」

 奥歯を噛み締めながら、悔しく掠れた声を出した。


(…た……けて……)

 マリアの耳に、小さな声が届く。

 マリアは小さく舌打ちをし、髪をかき上げながら三人に指示を出す。

「ルーシュとフェンリルは左右から攻撃。ファブニルはファイヤーボールを撃ち続けろ。弾き返されてもかまわねぇ、時間を稼げ!」

『ラジャッ!』

 
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