Wild Rock


 三人はマリアの命を受け、言われた通り攻撃を繰り返す。
 幾度となく攻撃を跳ね返されるが、同じ所を一点集中すれば、その見た目よりも頑丈な身体も脆くなる。

 マリアはその間、息を落ち着かせて呪文を唱えはじめる。


「聖なる祈りよ
 主の美しき輝きよ

 清き水の力持て
 闇より来たりし者に裁きを!

 エンシェント・アクエリオン!」


 闇の空間が聖なる光りによって消され、あるべき空間へと戻り、奇怪な断末魔をあげたアマンダは光りの十字架に縛り付けられた。

 マリアは金の弾丸を込め、アマンダに銃口を向ける。

「さぁ、懺悔の時間だ。言いたいことがあるなら聞いてやる。親愛なる友人へのはなむけだ…」

 ズルリと顔の皮膚が滑り落ちる。
 そこから見えたのは、幼少期のころのアマンダの顔。

 息絶えた時、寄生魔族にでも取り付かれたのだろう。

 
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