神様修行はじめます!
「目覚めたか」

「うん」

「具合はどうじゃ?」

「うん。大丈夫みたい」

あたしは絹糸の隣に座って同じように庭を見た。



なんて美しい光景なんだろう。



空を泳ぐ錦鯉たちが、その全身を光らせていた。

まるで蛍のように、淡く、息づくように点滅する光。

何匹ものたくさんの光が、思い思いに行き来する。



庭に置かれた庭石たちも、それぞれ光っている。

赤、青、黄、緑、白。

ぼう・・・っと、様々に放つ色の輝き。



決して派手ではない、暗闇にふさわしい点滅と彩色。

音ひとつない静寂の夜の庭園を、ほのかに照らす。


温かく、心安らぐ光の群れ。
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