幕末オオカミ
「じゃなくてー。
総司は本当に大丈夫なんだろうね?
斬りあいは、夜だよ?」
「そうだろうな」
「……やけになってるわけ?」
平助は心配そうに俺の顔をのぞきこむ。
「……平助。
お前だったら……好きな女だけ行かせて、自分は屯所で寝ていられるか?」
「…………!」
「それに、言われちまったしな。
どうせ死ぬなら、一人でも多くの敵を斬って死ね、だとよ。
とんでもない女だよな」
誰の話をしているのかは、すぐに伝わったらしい。
平助は一瞬目を丸くしたあと……ぷっと、吹き出した。
「い、言いそう……
なーんだ、しっかり仲直りしてんじゃん」
「……あいつのおかげだ」
「ふーん。じゃあ、今夜死なないように頑張れよ。
総司が死んだら、その最高の女は俺がもらうからね」