幕末オオカミ
「かーえでっ!
怪我の回復、おめでとー!」
「平助くん!うわ……っ」
適当な席に座ったあたしに寄ってきたのは、いつもの三人。
平助くん、永倉先生、原田先生だった。
平助くんは髪を短く切っていた。
まるで坊主だ。
その額には、見るも無残な傷跡が、縦についていた。
「そーそー、あの時ちょっと油断して斬られたんだよねー。
今はもう大丈夫!」
「傷に髪が入るから、斬っちまったんだよな。
おかげでモテなくなったよなー、平助」
その頭をぐりぐりなでながら、すでに酔っている原田先生が笑う。
「俺なんか手のひら斬っちまってよ、なかなか剣が持てなくて苦労したぜ」
永倉先生はそう言って、何故か得意げに右手を開いて見せた。
「斬ったっていうか、斬られて肉が飛んでったんだよね」
「お前を守るために無茶して斬られたんだよ!」