幕末オオカミ
「なんだ、その目は。
せっかく俺が粋な計らいをしてやろうって言うのに」
「はぁ……」
「小娘、池田屋騒動功労者として褒美をやろう」
褒美?
総司の方を見るが、首を横に振られてしまった。
総司もしらない、土方副長の企みとはいったい……!?
「小娘、総司。外泊許可を出す。
今夜この店に一室とってやったから、思う存分、話をしてこい。
屯所じゃ気が気じゃねぇだろ?」
土方副長はふんぞり返り、ニヤ~とあたしたちの顔を見た。
「ちょ……」
「じゃあ頑張れよ、総司!
明日の夕刻までには戻れるようにな♪」
「ひ、土方さんっ!」
「あぁ、俺って親切だなぁ。はっはっは!」
呆然とするあたしたちを置いて、土方副長は笑いながら行ってしまった。