幕末オオカミ


「なんだ、その目は。
せっかく俺が粋な計らいをしてやろうって言うのに」


「はぁ……」


「小娘、池田屋騒動功労者として褒美をやろう」



褒美?


総司の方を見るが、首を横に振られてしまった。


総司もしらない、土方副長の企みとはいったい……!?



「小娘、総司。外泊許可を出す。

今夜この店に一室とってやったから、思う存分、話をしてこい。

屯所じゃ気が気じゃねぇだろ?」



土方副長はふんぞり返り、ニヤ~とあたしたちの顔を見た。



「ちょ……」


「じゃあ頑張れよ、総司!
明日の夕刻までには戻れるようにな♪」


「ひ、土方さんっ!」


「あぁ、俺って親切だなぁ。はっはっは!」



呆然とするあたしたちを置いて、土方副長は笑いながら行ってしまった。






< 477 / 490 >

この作品をシェア

pagetop