総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
「なぁんか最近、飛鳥さんのオーラが暗かったんで。なら、いっそパパーッとどんちゃん騒ぎでもしようかと思いまして!」
「俺らにできる事なんて、騒ぐくらいしかないッスからね!」
明るい表情で、そう答えてくれる[裂空]のみんな。
それを見て、私は今更ながら思い知った。
(そっか…遠慮してたのも、引け目を感じてたのも、全部自分だけだったんだ……)
その証拠に、ほら。
『やべぇ…超、幸せだ……!』
私は今、こんなにも沢山の『仲間』に囲まれているじゃないか。
『ありがとな、お前ら……!』
思わず涙声でそう言うと、彼らは一瞬ギョッとしたような表情で顔を見合わせた。
その様子に驚いた私が、小さく首を傾げると。
「おい、お前らー!とりあえず胴上げだー!!」
『はぁ!?ちょ、何す……うわぁぁあああ!』
睦月の号令の下、一瞬にして私の身体は[裂空]メンバーの皆に担ぎ上げられ、宙を飛ぶ事になった。