恋猫

 篠が頬を赤く染めるのを見て 菊が篠に声を掛けた。


 「篠様は幾つになられました」
 「はい、18歳になりました」


 篠が恥ずかしそうに、菊の質問に答えた。


 「淳ノ介が20歳だから、歳も申し分ない」

 淳ノ条が思わず口を挟んだ。

 「淳ノ介さまは、どんなご家庭を築きたいのですか」

 今まで黙っていた篠の母親の沢が、鋭い質問を淳ノ介に投げ掛けた。


 「父と母のように仲睦まじき間柄にて、何でも語り合える対話のある家庭を作りとうございます」


 家庭を持つなら亭主関白ではなく、対話のある開けた家庭を作りたいと、常々淳ノ介は考えていた。


 「それは、それは、お羨ましい事」


 沢が微笑みを浮かべながら囁いた。


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