恋猫
「しっかりせよ」
淳ノ介がぐったりしている鈴に声を掛けた。
愛しい淳ノ介の声を聞いて、鈴が目をぱちっと開けた。
「あっ・・淳ノ介・・さま」
鈴がか細い声を上げた。
「なぜ、こんな怖ろしい事を」
淳ノ介が豹変した鈴に尋ねた。
「淳ノ介さまに・・心から・・愛されたかった・・・」
「愛されたかった・・・」
鈴の瞳に大粒の涙がひと粒浮んだ。
「鈴!」
「鈴!」
淳ノ介の声に反応したのか、鈴が渾身の力を込めて、むくっと起き上がった。そして胸のあたりから流れる自分の血を、ぺろぺろぺろぺろと舐め出した。