恋猫

 「本当にそうですね。おほほほほ・・・」


 菊も夫に釣られて笑い出した。



 三人の幸せそうな顔を見て、ぽろぽろと大粒の涙を零したい心境だったのが、美化だった。


 「畜生!畜生!畜生!」


 美化は自分の頭を手の裏で叩いた。


 「なんてこんなにどじなんだよ。馬鹿。馬鹿。馬鹿。美化の大馬鹿。いやになるよ。あ~あ、余りの馬鹿さ加減に涙も出ない」


 「どうしよう。あの女を追っ掛けて、せめて居場所でもつきとめるか。策を練るのは、それからにしよう。それがいい」


 「よ~し、そうしよう」


 美化は考えが纏まると、急いで三人の後を追い掛けた。





 
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