恋猫
「着付け。どうしましょう・・・。ああ、いい事がありまする。着物を脱がなければいいのです」
「やっぱり、着付けは出来ないのですか。何となくそんな予感がしました。着物を脱がないって、どうするつもりですか」
「簡単でございます。着物を捲くればいいのです」
澄ました顔をして、化身した篠が言った。
「着物を捲くる?」
その言葉に、淳ノ介はびっくりした。
「そうでございます。ほれ、この通り」
篠が着物を捲くって淳ノ介に見せた。その姿は、武家の娘とは言いがたい、何と、はしたない、いや破廉恥な姿であった事か。着物を捲くって四つん這いになり、何とあらわにも尻をぽんと突き出した、いわゆる猫の交尾の形。