恋猫
鈴は美化を待っていた。
庭を穴が開くほど眺めていても、美化は姿を現さない。
「どうしたのかな。お魚を料理して待っているのに」
魚を捨てようと思った時、美化が現れた。
「あら、美化だわ。来てくれたのね。どうして、すぐに遊びに来てくれなかったの。ずっと、待っていたのよ。三日も来ないなんて、薄情過ぎない。いったいどうしたの。毎日、用意していた魚の煮付けを捨てていたのよ。今日ももう少し来るのが遅かったら、捨てていたとこだわ」
「美化の意地悪!」
鈴がすぐに姿を見せない美化を詰った。
美化は、少し鈴をじらしてやろうと、時を計っていた。
案の定、鈴は待ちくたびれて痺れを切らしていた。
計算通り。
鈴は待ちくたびれた鈴を見てにんまりとした。