The world is changed story
と、思ったんだけど…
「あのさ、君、魔法使った、よね?」
・・・、なんでわかったんだろう。
剣下げてるって事は、剣士さん、だよね?
私と同じ、魔道剣士、とか…?
一瞬の沈黙を目立たせるように、静かな風がふいた。
「剣士としてもかなり強そうだし…、」
今度は彼の方が私を舐めるように見た。
品定めされてるみたいで、ちょっと焦った。
もう夕方だし、私は早いとこさっき採った草を食べたい。
ありがたい事に今家には昨日偶然捕れたお肉もある。
「あのさ、さっきのお礼がしたいから、一緒に来てくれないか?」
えーと…、私さっきから一言も答えてないんだけど、
どんどん話が進んでるような…。
「えーと、ごめんなさい、今日はちょっと用事があるんですが…、」
おいしいお肉と葉っぱが私を待ってるんです!!、
そろそろ空が赤に染まって、水平線が虹に染まる時間。
日課のお祈りもあるし、一等星が出る頃には帰りたい。
こんなに世界が荒廃してしまっても、
星だけは綺麗な世界だから。
今日は特に、魂を浄化させたし…。