ちよちよみちよ



「あ、女の子と言えばねえ、千代ちゃん」

「え? 千代?」

「そう、千代ちゃん。夏休みね、店、手伝ってもらう事になったから」

「は!?」

いやいやいや、みちよ。さすがにそれはダメでしょ。千代、まだ高校生だし。捕まっちゃうよ。

「さっきね、スーパーで、由美さんにお願いされちゃったのよ。うちの娘が、みちよさんとこの手伝いしたがってるから、って」

「え」

「大丈夫よ。開店までの間だから。さすがにお酒の席のバイトはね、まずいから。洗い物とか、おつまみの準備とかね」

「大丈夫? それ」

「うん、まあ、お給料いらないって言うし。千代ちゃん、いつか、ウチみたいなお店やりたいらしいのよ。その勉強だって」

千代がお店を? 初耳だ。それで進路希望に『キャバクラ』? 資金稼ぎか。

「あんた、千代ちゃん、帰り送ってあげてよね。夜道は危ないから」

そう言ってちょっと意味あり気に笑うみちよ。
なんだよ、その何でもお見通し的な微笑みは。

「千代ちゃん、中学くらいまではよくウチに遊びに来たけどね。最近めっきり来なかったもんね」


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