ちよちよみちよ
寂しくて涙が出そうだ。
このやり場のないエネルギーを、帰ったら思う存分発散してやる。最近、唇が千代によく似たグラビアアイドルを見つけたんだ。おっぱいもおっきいの。うへへへへ。
……はあーあ。
僕はポケットからイヤホンを取り出すと、ロックンロールを耳に流し込み自転車に股がった。変なことばっか考えてたら喉が渇いたな。公園とこの自動販売機に寄って帰ろう。
夜の中を自転車と音楽が駆ける。僕の身体は軽くなって、空気の波に乗って飛んで行きそうだ。リズムに合わせてペダルを踏む。背中に汗が滲んできた。
千代の家から僕の家までの間、T字路を左折するとすぐに小さい公園がある。小さなジャングルジム、滑り台に砂場。遊具はそれしかない。その公園に沿って自動販売機が並んでいる。僕はそこで、スポーツドリンクを一本買う。
ゴキュゴキュゴキュ、プハー、うめえ!
500mlのペットボトルを一気飲み。相当喉が渇いていたらしいな、僕は。
ペットボトルを捨てようと、自転車をひきながらゴミ箱へ……ん? なんだ? 自転車が重くて動かない。