とある神官の話
「さて自己紹介しましょう」
向かいに座った男は、優雅に紅茶に口をつける。
「私はヨウカハイネン・シュトルハウゼンと言います。ああ、ハイネンとでも呼んで下さい。歳は多分154歳くらいですかね」
「ひゃくごっ」
「まあヴァンパイアだからな」
ほらちゃんと牙ありますよ、と口を僅かにあけた。尖った牙が見えた。
ヴァンパイアは人間より数は少なく、長命だ。故に百ウン歳でも可笑しくはない。が、何だか奇妙な感じだった。
見ただけなら美青年。黒に近い青の髪が揺れる。黒のワイシャツもやたら似合う。これで154歳には見えないではないか。彼らは見た目が若いままなので、何とも複雑である。
「私は神官のシエナ・フィンデルです。能力は魔術師で、今は聖都で仕事をしています」
「では、シエナと呼びますね」