とある神官の話




「さて自己紹介しましょう」




 向かいに座った男は、優雅に紅茶に口をつける。




「私はヨウカハイネン・シュトルハウゼンと言います。ああ、ハイネンとでも呼んで下さい。歳は多分154歳くらいですかね」

「ひゃくごっ」

「まあヴァンパイアだからな」




 ほらちゃんと牙ありますよ、と口を僅かにあけた。尖った牙が見えた。

 ヴァンパイアは人間より数は少なく、長命だ。故に百ウン歳でも可笑しくはない。が、何だか奇妙な感じだった。
 見ただけなら美青年。黒に近い青の髪が揺れる。黒のワイシャツもやたら似合う。これで154歳には見えないではないか。彼らは見た目が若いままなので、何とも複雑である。





「私は神官のシエナ・フィンデルです。能力は魔術師で、今は聖都で仕事をしています」

「では、シエナと呼びますね」



< 118 / 796 >

この作品をシェア

pagetop