とある神官の話
握手をしてすぐ、ヨウカハイネン―――長いので略してハイネンは「ランジット、もしかして彼女が?」と聞いた。
ランジットが私と目が合う。逸らした。
もしかしてって何だ。そう思う私に、何故か頷き「成る程」というハイネン。私はすっかりおいてきぼりだ。
何だか前にも似たことがあった気がしたが、今は置いておく「それで」
「"あれ"は、人形で出来た"器"だな?」
「おや、よくわかりましたね。お兄さんびっくり―――って冗談ですよ。シエナさんにも先程話しましたが、最初から話しましょう」
今から何ヶ月か前にあった事件。それは闇術に関わる事件であった。
魂を呼び戻し、それを"器"に定着させる。やった本人は自殺しているため、何を目的としたかわからないままなのだが、"魂呼び"で喚ばれた魂は五人分だった。
用意されたのは、陶器のような素材の"人形"である。そのうち四体はばらばらになった無残な姿で発見されたが――――その三番目が発見されずにいたのだ。
それをランジットが思い出したようで、急いで調べたのだという。なら一言そういって欲しかった。
ハイネンが行方不明となった理由はそこにあった。