とある神官の話







「難しい顔をして、どうしました?」

「……」







 出たな大魔神!

 私はそういいたくなったが、なんせ相手は高位神官で、自分より上の相手だ。抑えなさいシエナ。出かかる言葉をひっこませる。

 目の前には銀の髪を結い、かすかに微笑むゼノン・エルドレイス。"あの"ゼノンである。同じ神官の女の子達からは人気の人。確かに美形だ「そんなに見られると穴があきますよ」







「いい経験かも知れませんよ?エルドレイスさん」

「相変わらず厳しいですね」

「貴方がいつもいつもいつもどっからともなく湧いて…いらっしゃるからでしょう!?」







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