とある神官の話







「さあいつでしょうねわかりません」

「棒読みですよ?」





 ゼノンば二つ目のサンドイッチをさらっていく。

 一目惚れしました、云々言われてからというものの、この男はよく私の前に現れる。一目惚れ?ふざけるな、という内心。

 私は神官で、魔物を倒しにいくのは普通のこと。そんな中でも彼はひょっこり現れるのだ。ぎょっとするのは何も私だけじゃない。同じ同僚や先輩までもが「羨ましい!」という目を向けるが私は複雑なのだ。

 冷静に考えてほしい。ひょっこり現れるなら、常に近くにいるということだ。


 ストーカー?







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