とある神官の話
ようやく帰れる。
見送りに来た双子は「ノーリッシュブルグにいらっしゃった際には是非」と言った。レスティとヨハンは後処理をするためにまだ帰れないそうだ「似てるな」
「レスティとお前」
列車に揺られながら、眠そうな目を向ける。それもそうだ。連続して術を使用し、後始末をしていたのだ。
あとのことはノーリッシュブルグの神官たちに任せ、自分達はひと足に聖都に戻ることとなったのである。報告書は出さなきゃならないだろうが「なぜ?」
「冷静な感じとか」
「そうですか?」
「ヨハンのほうはあれだ、ハイネンと同じ匂いがするがな」
「……」
否定できない。
むしろ肯定出来てしまう。お前もまあ変人の一人だろう。そう言われてこれもまた反論できない自分。変人とは失礼な。
まあいい。
私は目を閉じる。
聖都についたら、君に会いたい。
* * *