とある神官の話




「あ、目が覚めましたか」




 あの光景から一変。
 ようやく私は夢から目を覚ましたらしく、あたりを見渡すのと同時に一番会いたい人がこちらを見ていた「シエナ、さん?」

 意識がはっきりしてくる。

 ここは孤児院だ。孤児院の一室。カーテンがしめられ、壁にかかる時計を見れば夜だとわかり、焦る。何があったと体を起こすと言うことを聞かずにぐらついた。それを横から私服のシエナが支えて、横になるように促す。




「遊びすぎの子供ですか貴方は」

「遊びすぎ……?」

「机に突っ伏していたんですよ。起こそうとしたら高熱を出してて」





 ああ、と思い出す。

 ジョゼッタたちに引っ張られて汗をかくほど外で遊び、室内でも遊び、ようやく解放された私はそのまま怠さを引きずって眠ったのだ。どうせ休日だからと。
 見ればシエナが冷やした手ぬぐいをかえるために、洗面器に浸している「申し訳ない」

 どうやらブエナが準備してくれたようだが、たまたまやってきたシエナが交代したらしい。
 再び額にのせられる手ぬぐいが気持ちいい。だがシエナの顔には呆れ。




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