とある神官の話



 禁書というからには、危険なものなのだが……。

 禁書が出回り、あちこちで事件が起きた。ノータムの事件もその関連ではないかということだった。
 ノーリッシュブルグで禁書の一冊を使用したものが、自殺。その本は回収されたが、まだ禁書のすべてが回収しきれてない。まだ何処かにある。それが「ノーリッシュブルグにあると?」

 頷く。





「厄介なのは、その本を次から次へと受け渡し、渡した相手を破滅させていく」

「つい最近の事件が、もしかしたら禁書の件が絡んでいるのではないかと思ったんですよ」




 急激に闇術関連の犯罪が増えたそうだ。それをノーリッシュブルグのミスラ・フォンエルズ枢機卿らが調べていたらしい。どうやら聖都にいるというミスラは彼らしい。

 ミスラ・フォンエルズ。ユキトという種族の枢機卿で、枢機卿の中でも若い。毒舌大魔王らしい。本当かどうかわからないが、行いの悪い者を廃人にしたとかしないとか。あくまでも噂である。
 彼は友人ですよ、と笑うハイネンを見て、さすがだなと思った。

 ノーリッシュブルグにも神官はいる。なのに何故。ハイネンはともかく、と私が疑問に思っていた時だった。顔に出ていたのか知らないが「訓練、といいますか」



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