とある神官の話
売上や人気が高ければ高いほど優位となり、誰かの目に止まれば妻とはいかなくても妾になれる。ここで働くのは売られた者、人身売買は禁止されているが、ほぼ身売り状態としてきた者もいる。
その中で、少々変わった女がいた。
闇色の髪に色白。まるで少女とも言える幼い顔。見た目が良いからとここの主人が雇ったのだが。何を考えているのかわからない、心ここにあらずという風で、些か気味悪いと女たちの間では囁かれていた「だって」
「気味悪いんですもの。チュリンのほうが数倍いいのに」
主人はその女に、ニオと名付けた。ニオが客を取るようになると、人気は上がっていった。ニオは美人だ。だが愛想はよくない。まるで人形のようだ。
チュリンはとにかく気に入らない。何とかしなくてはと思う一方。
ニオは虚ろだった。心などとっくに喰われ、そこに巣くうのは闇。赤い唇を歪ませた女。ニオの魂は砕かれていた。そう、人形のように。
今夜もニオの手をひき、客が部屋に入る。
「こんなところにいたの」
「……何の用?」
客は主人から見てもかなりの上客だった。その客は、親しげに笑みを浮かべ「うわあロリコンになった気分」と漏らした。ニオの顔には不快の色。これをみたら主人も、チュリンも驚くだろう。
男は薄暗い部屋の窓を覗いた。