とある神官の話






 ランジットが「今頃ミスラにいじられてるだろうしな」と。いつか胃に穴があくのではないだろうか。

 気をつけて、と言って見送った後。静かになった部屋。ときたま孤児院の子がドアから顔を出し「おにいちゃん大丈夫?」などと様子見に来る。
 風邪がうつるといっても、彼らにはあまり意味かないようで。もっともお手伝いがしたいらしい。ブエナに変わってくることもしばしばだ。



 大丈夫だろうか。

 聖都にはいない君を想う。







  * * 






 ブーツ。それから手袋。厚いコート。耳あて。完全防寒姿の私は今何しているかというと。




「うわっ」




 よろめいた私に、跳ねるようにして逃げていく子供。孤児院の子供たちを思い出した。
 雪玉を投げあうのを見ながら、コートについた雪をはらってゆく。

 何故こうなったのか。







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