とある神官の話
「あの二人は何とかなるでしょうが……」
たどり着いた先。
そこにはどうしてそうなったのか、とボロボロとなった建物。入口は破壊され、二階は何やら燻り、人だかりが出来ていた。ノーリッシュブルグの神官があれこれ動き回るのを見て、とてつもなく申し訳なく思った。
「あ、ああ悪魔よ!」
神官に抱えられるようにしてきたのは、娼館にいた女性だろう。目には涙「何事です?」
暴れた女性は体をよろめかせた。雪上に転がる前に神官に抱き抱えられたが、かなり興奮状態らしい。
金髪の女性はチュリンというらしい。
「あの子が、笑って、首が、首が!」
その時だった。
爆風!建物の中で何かが爆発するような衝撃。建物の近くにいた神官な体か跳ね飛ばされるのを見た。
チュリンがレスティの腕にいた。私を素早く確認しつつ「警戒しろ!」という声。"それ"は漆黒に揺らめいていた。口からは牙が覗き、長い髪が垂れる。それは"ハウンド"とでも名付けようか。
それは数体いた。
こんなときにハイネンたちがいない!と私は動きにくいコートに下がる、短い剣を抜いてもたいした効果はない。
だが――――――。
数名の神官が戦闘となる。私も剣を構えて目を閉じる。