とある神官の話






 "リリエフ"とは?
 などと聞く前に、颯爽と現れた男―――――ヨハン・ムブラスキを紹介された。双子の兄だという。道理で。

 しかし双子だからといって性格は真逆らしく、控えめな弟よりもやんちゃさが滲み出ていた「ということで」




「一応、護衛を兼ねることとなった」

「……兄さんが?」

「しゃーねぇだろ?」




 何がどうなったのか。

 見れば娼館は先程よりも破壊され、避難してきた者にまでその残骸の被害が及んでいた。
 ムブラスキ神官!という声。怪我人が出たようで、流血した神官がいた。レスティは駆け寄り、確認。負傷者を集めるように言う「ハイネンさん達は」




「すれ違っただけでな。詳しくはわからん。だがレスティといるシエナといえ女を守れと」




 あんただろ?
 そう聞かれて、私は頷く。

 あたりは騒然としていた。隣接する娼館からは不安げな顔が並ぶ。
 ハイネンは実力者だ。ミノアの時もそうだったが、大丈夫だろう。ラッセルも元囚人だったが、能力持ちだ。





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