とある神官の話
ヨハンにリリエフの事を私は聞いた。リリエフ―――――女性の指名手配犯。ハイネンと同じヴァンパイアらしい。"あの"アガレスやヤヒアと同じ……。指名手配犯としてはかなりの大物だった。
何故こんなときに。
何度めかのそれに、私ははっとした「ハイネンさんがいないということは」
命を受けてやってきているのは私と、ハイネンとラッセル。後者二人は現在指名手配犯を追って行方不明。よくもまあ行方不明になりますね!
私らの手足になる予定であるレスティ、それからヨハンはつまり、私の命で動くこととなっている。最悪だ。
禁書が出回っている件だったはずなのだが。娼館はめちゃくちゃ。頼りになるハイネンやラッセルはいない。さてどうする私。
「……あのミイラ男め」
思わず本音が出る。レスティが些か目を丸くしていたが、やがてすべてを納得した顔になる「ニオっていう人物が」
「ここの娼館にいたらしいのですが……聞けば、一番人気の娼婦をあっという間に抜いたとか」
「美人だったのかねぇ―――っていてぇな」
「煩い――――その女性何ですがね、始めから何となく雰囲気が変わっていたそうです」