とある神官の話






 神官の一人が青くなりすぎたらしく、断って退出。わからなくもないが、とキースは己の先輩に頭を悩ます。
 教皇がおとなしくなったら、これか。苦労が絶えない。怪しげに微笑むミスラに顔を引き攣らせた。この人本気だ、と。

 ようやくミスラがペンを取った頃。ドアが控えめにノック。「エドガー・ジャンネスです」と。ミスラが返答し、年配の神官が礼をしつつ入室した。





「ブランシェ枢機卿。やはりこちらにいらっしゃいましたか」

「私に何か」

「それがですねえ」




 嫌な予感しかしないな。

 印を書類に押したミスラが一言。それに顔を引き攣らせたキースは、胃薬を飲もうと決心。
 困った顔をしたジャンネスが「恋ってすごいですね」と意味不明なことを発した。



「何だそれは」

「奴は臥してるはずだが」

「私もそう思っていたんですがね。向こうのこと知ったみたいで、颯爽と現れ書類をたたき付けて、そのまま行ったそうです」





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