とある神官の話







 全て理解した。

 ごうん、と鈍い音。ブランシェ枢機卿!?という補佐の声が遠い。だが再起動しなくてはと体を起こす。額が痛い。眉間にシワを寄せたキースに「壊れたか」と冷静なミスラの視線が刺さる。

 あの馬鹿が!


 何故ジャンネスが困り顔なのか。何故"恋ってすごいですね"なのか。全ては奴しかおるまい。疑問顔をしているミスラに、ジャンネスははっきりと言った。




「エルドレイスさんがノーリッシュブルグに行きました」




 ああこれは。

 手を止めたミスラが「さあ説明しろ」と笑み。もはや限界、とキースは二度目の額を机にぶつけた。

 あいつ覚えとけよ。
 そう腹の中で呪う。





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