とある神官の話







 突風。
 刃となった風は、こちらへ襲い掛かる!

 横へ転がり回避。だが避け切れずいくつかが掠め、傷つけていく。味方はどこだ?男は痛む傷を感じながら、危機感を覚える。
 油断、していた。


 ここ最近の子供が殺害される事件。それによって巡回神官の数が増えた。
 神官とはいっても、"力"の差はピンからキリまである。一般人がよく、神官は異能持ちだというイメージを持つが、必ずしもそうとは限らない。異能を持たない神官もいるのだ。


 男は唇を噛み締めた。その能力持ちが自分だったらよかったのに、と。









「どこ………私の……」

「投降せよ!」






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