とある神官の話
どうして。
何度そう言ったことだろう。何度も、何度も。
夫と結婚しても、私には中々子供か出来なかった。私が能力持ちだからか、などと私は私を責めた。そんなとき、夫は私を慰め傍にいてくれた。
だが、夫は亡くなった。
悲しみにくれる私に異変があったのはすぐのこと。それは夫も私も望んでいた妊娠だった。夫が遺したもの。私の大事な大事な赤ちゃん。中々授からなかったのに。夫がまるで助けてくれたのではと思った。
私の赤ちゃん。
愛しい、赤ちゃん……。
愛おしげに撫でるのは、赤黒く染まった魔法陣。後少しで完成する。そう、後少し。
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