とある神官の話




「あのハイネンやアゼルの知り合いであるし、な」




 今や色んな意味でお前さん、最強だ。そう言われて、複雑になる。
 ただでさえ"あの"ゼノン・エルドレイスのファンクラブからは睨まれているのに。これ以上めんどくさいことにはなりたくない。

 しかしどうやら、私のまわりには少々変わった人が集まるようで「おやおや」
 聞き覚えがある声がした。エドゥアール二世が不自然に固まる。




「人を珍獣扱いしないで下さいませんかね?フォルネウス」

「……お前さ、本当いいタイミングて来るよな。誰の差し金だ」

「勿論エドガーです」

「まじかよ。もうそんな時間か?」




 にこやかに現れたのは、ヨウカハイネン・シュトルハウゼン。通称ハイネンだった。「貴方も大変だったでしょう、おじさんの話は」「馬っ鹿!おじさんだからこそいい味が」「どのおじさんですかそれ」……仲が良いらしい。

 そういやエドゥアール二世をハナタレ呼ばわりしていたのを思い出す。最強なのはきっと彼だろう。



< 325 / 796 >

この作品をシェア

pagetop