とある神官の話
気分が良いのを一気に変えるだけの威力はあった「うげぇ」
そんな声を発したのは、付き合いが長い友人の一人、ランジット・ホーエンハイムだった。赤い目が見る先には、写真。しかもその写真は古いものだった。
「何があってこうなるんだよ」
「能力持ちの子供を集め、よからぬことを企んだ末路、というべきか」
些か顔色がよいキース・ブランシェ枢機卿がそう口を開いた。
―――聞いたことがある。
能力持ちの子供のほうが扱いやすく、また"駒"にしやすい。故に売り買いされてしまう場合もあると。昔頻繁にされついたそれは、勿論現在は禁止されている。
しかし、だ。
写真には古い館。だがそれはすでに館の意味をなしていない。
建物自体が大きく破損されている。部屋の内部まで見えている場所や、屋根がなかったり、崩れていたりとしている。まるで解体作業の真っ只中のように。